2025年の販促用ノベルティの現場で感じた、ひとつの違和感
株式会社福崎
代表取締役 福﨑 充
「たくさん配ったのに、手応えがない。」
一方で、配布数は決して多くないにもかかわらず、
- 印象に残ったようだ
- これから関係構築ができそう
と評価される事例もあります。
量は出ている。露出はある。
しかし、関係が生まれていない。
そんな場面に立ち会うことが増えました。
背景には、社会全体の変化もあります。
「一度も使われずに廃棄されるノベルティ」への違和感は確実に広がり、
企業側にも「配る責任」が問われるようになってきました。
ノベルティは、配ることや露出そのものが価値だった時代から、次の段階へと移り始めています。
1. 「配った」は成果ではなくなった
これまでのノベルティは
- 配布数
- 単価
- 消化率
といった指標で評価されてきました。
しかし現実には、
・受け取られない
・使われない
・記憶に残らない
といったケースも少なくありません。
配布したその相手に何が残ったのか。
そこまで見なければ、本当の意味での成果とは言えなくなってきています。
2. 価値の定義が変わった
記念品を製作された現場でお客様の声を聞いていると、興味深い共通点があります。
販促用ノベルティとは用途が異なりますが、
- 寄付へのお礼として制作されたノベルティ
- 卒業生に向けたノベルティ
いずれのケースでも共通していたのは、
- 使ってもらえることを願っている
- 長く使ってもらいたい
という言葉でした。
ここに、ノベルティの「成果」の定義が変わり始めていることを感じます。
多く配れたかではなく、
使われ続けるかどうか。
そのモノが、相手の中に残るかどうか。
ノベルティの評価軸は、「相手の中に何が残るか」へと確実に移り始めています。
3. 「捨てられない」という新しい価値
最近では、再利用できるものや、日常的に使い続けられるものが選ばれる傾向が強まっています。
背景にあるのは、環境配慮という側面だけではありません。
捨てられない理由があるか。
持ち続ける意味があるか。
そこが問われています。
たとえば、
- ストーリーがある
- 誰かの想いが込められている
- 使う場面が自然に想像できる
こうした要素が重なったとき、ノベルティは単なる配布物ではなくなります。
SDGs関連のノベルティには、商品に至るまでの背景やストーリーが存在します。
その想いがあるからこそ、「捨てられない価値」が生まれています。
4. ノベルティは「2つの想い」で成立する
ノベルティには、もうひとつ大切な視点があります。
それは、渡す側の想いだけでなく、受け取る側の想いです。
企業が込めた意図や背景があり、
それを受け取った人がどう感じ、どう使うかがある。
ノベルティは、この「2つの想い」が交わる場所にあります。
どちらか一方だけでは成立しません。
この2つの想いが重なったとき、はじめて価値が生まれます。
私たちは、この「2つの想い」の重なりを大切にしたいと考えています。
5. 配り方が価値を決める
そして、この価値は「どう届けるか」によって大きく変わります。
同じ商品であっても、
ただ置かれているだけのものと、
意味を添えて手渡されるものとでは、受け取られ方は大きく変わります。
ノベルティは「何を選ぶか」だけではなく、
「どう届けるか」によっても価値が決まります。
これは前回のコラムで述べた「なぜそれを選ぶのか」の延長線上にある考え方です。
価格だけでは測れない価値があります。
- 受け取る人の気持ち
- 贈る側の背景や想い
- 企業が何を大切にしているか
こうした要素が、ノベルティの価値を左右する時代に入っています。
6. おわりに
数を否定するわけではありません。
しかし、数だけでは価値は生まれない時代になりました。
ノベルティの価値は、
配った数ではなく、どんな関係が残ったかで決まります。
私たちはこれからも、
お客様の想いに向き合いながら、
「使われ続けるノベルティ」
「関係が続くノベルティ」
を形にしていきたいと考えています。
偶然ではなく、意図して関係を生み出す。
例えば当社では、大阪・関西万博の公式ライセンス商品の企画・販売にも取り組みながら、「関係が続くノベルティ」の可能性を実践の中で広げてきました
(大阪・関西万博での取り組みについては、「大阪・関西万博での新たな挑戦」の記事でもご紹介しています)。
「つながる」をつなげる。
ノベルティで、想いを未来へつなぐ。
その実践を、これからも続けてまいります。
